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ミラーニューロンとは?共感できる脳が優しい子に育てる?!

2020/07/28
 
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ミラーニューロンが少しずつ注目されています。

にゅーろん??
脳の何か??

育児や、保育や、教育に関わりがあるなら、
知っておいて損はありません!
子どもが育っていくのに、
実はとても大きな影響を及ぼす可能性があるのです。

神経細胞「ミラーニューロン」のひみつを知れば、
優しい子どもに育ってくれるかも!?
鏡みたいな、ものまね神経細胞、ミラーニューロン!

ミラーニューロンとは?どんな働き?

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イタリアのパルマ大学で、
ジャコモ・リッツォラッティという神経生理学者が発見したもの。

それがミラーニューロンという神経細胞です。

他人に「共感」する脳の神経細胞です。

近畿大学医学部第一生理准教授で
国内のミラーニューロン研究の第一人者である村田哲さんによると、
発見は全く偶然だったという。
「イタリアの研究者が、サルの脳の運動前野という場所に電極を刺して実験していました。
ここには手や指を動かす神経があるのですが、あるとき、
サルが全く手を動かしていないのに、一部の神経が活動したのです」(村田さん)。

参考・引用 NIKKEI STYLE「脳の中にある『物まね神経』のすごい働き 働きもののカラダの仕組み」

運動前野には体を動かす神経があります。
しかし、体を動かしていないのに、
運動前野のミラーニューロンという神経細胞は活動した
のです。

この時、サルは体を動かしていなかったけれど、
人間の研究者の行動を見ていました。

研究者が指先でものをつまむところを見た時は、
サルの脳も「つまむ指令を出す神経」が反応し、
研究者が手を握るところを見た時は、
サルの脳は「握る指令を出す神経」が反応しました。

動きの種類によって、違う神経が反応していたことが分かります。

人や動物は、体を動かす時に、
脳から指令を出して動いていますね。

この実験のサルは、体を動かそうとした訳ではないけれど、
脳の指令を出す神経が動いていたのです。
他人の行動を見ていただけで、
同じことをしようと脳が反応していた
…ということ。

他人を見ているだけで、脳が「共感」したことが分かります。

この実験はサルでした。
人間の脳も同じように反応する、とMRIで確認されています。

画像引用元 NIKKEI STYLE

「目で見た動作を、自分の脳の中で再現しているのですよ」
と村田さんは説明する。
無意識のうちに“自分も同じように動け”という命令が出ているのだ。
「そうやって、行為の意味を理解していると考えられます」(村田さん)。

現在確認されているミラーニューロンは、
「手の動きに関するもの」が中心。

相手の気持ちを読み取るといった「感情的な共感」については、
別のニューロンが存在すると言われながらも、まだ未解明です。

自分が体験しなくても、他人の言動を見ているだけで、
共感し同じ行動をとろうと脳が活性する…

そんな、相手を鏡を映したようにシミュレーションする神経細胞なので、

  1. 「ミラーニューロン」
  2. 「物まね細胞」
  3. 「共感する細胞」

とも呼ばれているようです。

身近なミラーニューロン効果の例って?

スポーツの世界でも、下位で未発達の選手が、上位の選手と練習すると、
触発され、良い結果が出たり能力が高まったりすることがあるようです。

プロの動画を見て、「イメージトレーニング」するのも、
ミラーニューロン効果を狙った練習の一環でしょう。

漫画家や声優が、キャラクターの言動や表情に合わせたように同じ表情をしているのも、
ミラーニューロンの仕業…かもしれません。

付き合いづらい人と一緒にいて無理をしたり、
いつも悪口ばかり言っている人と過ごしたりすると、ネガティブになります。
いつも新しいことに挑戦している人のそばにいると、
「自分も頑張りたい!」と触発されるのも、ミラーニューロン効果かもしれませんね。

保育所で、一人の赤ちゃんがわっと泣きだしたら、他の子も泣きだしてしまう…
これも、赤ちゃんから既に共感性があるからかもしれません。

「わぁ!〇〇ちゃん、できたね!やったね!」
と子どもを褒めたり表彰したりすると、周りの子も負けじと張り合ってくる…
これも幼児教育あるあるの共感の場面ですよね。
褒められた時の自分の姿を想像して期待しているのかもしれません。

無意識ではありますが、意外と、
色んな人の影響を受けて、私たちは日々暮らしています。

ミラーニューロンを活かした保育・育児とは?

新生児期から既に、
ミラーニューロンは脳内で活動しているという説もあるようです。

子どもは、言語のやりとりができない分、
周りの大人の表情や行動から、たくさんのことを学んでいます。

関連記事 子どもの行動と将来は、あなたの表情にかかっている?!

家族や先生や、周りの人達が…

  • いつも自分のやりたいことをやって幸せに過ごしている
  • 笑顔で接してくれている
  • 「楽しい」「嬉しい」と言葉にしている
  • 「ありがとう」「ごめんなさい」の言葉を普段から言っている
  • 自分自身と他人を大切にしている
  • 色んな人と関わり、会話をすること
  • 尊敬できる人と一緒にいる

こういう人達に囲まれて過ごしている子どもだったら…?
それに共感し、鏡に映したように同じ言動をとっていくようになるでしょう。

道徳教育に足りないものは…?

関連記事 注目の教育メソッド?!レッジョエミリアって?

「レッジョエミリアアプローチ」の本を書かれたアレッサンドラさんは、
ご著書でこう仰っています。

ミラーニューロンの発見からも分かるように、
子どもの時期に大事なのは、他人と関わり合うことである、と。

  • 他人と面と向かって対話する
  • 一緒に遊ぶ

そうやって自分の脳や共感性が刺激されます。
そうしていくことで、
人の気持ちを想像したり痛みに寄り添ったりできる、優しい心を育むのだと。

道徳の教科書には、色々なお話が載っています。
しかし、お話をいくら読んだとしても、
実際の生きた人間同士の交流に勝るものはないのだ、と仰りたいのです。

私は以前、道徳の教科書の内容を知るために、
教科書展示会に行き、閲覧してきました。

個人的な感想ですが…

  • 「他人のために、こうしてあげましょう」
  • 「お友だちのために我慢しましょう」
  • 「お友だちは、どんな気持ちかな?考えてみよう!」
    という内容のお話が多かった印象です。

「いつも他人のために我慢し、迷惑をかけないように行動することがよい」
という価値観を大事にしているのが伝わってくるような内容でした。

じゃあ「自分自身」は誰が大事にしてあげられるのか??
他人の迷惑に、ますます不寛容になってしまわないか??

他人のためばかりでなく、

  • まずは自分自身を大事にすること
  • 自分自身のやりたいことを思う存分やって充実感を得ること
  • 自分自身をまるごと愛して受け入れてくれる人の存在を認識すること
  • 自分が大事にされていると同様に、
    他人もまた大事な人間であると気づくこと

これらを理解し実感することが必要です。
道徳の教科書をただ読んで、
もっともらしい内容で優しい心を学んだつもりでいるだけでは、
「机上の空論」です。

お友だちや先生や家族や色んな人達との、
実際の生きた関わりをすること、
これこそが道徳よりも必要。

これは、人間教育、人権教育
そしてレッジョエミリアの大事にしている「民主主義」の学習。
レッジョエミリアアプローチだけでなく、
イエナプラン教育でもとても大事にされている考え方です。

まとめ

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関連記事 展示会で道徳の教科書を読んできた!

ミラーニューロンや人間の脳は、
まだまだ未解明な部分が多いのですが、それもまた神秘的!
可能性を秘めたスゴい神経細胞です!

  • 自分が行動していなくても反応する運動前野の神経細胞
  • 他人の行動を見ているだけで脳が活動する
  • 目の前の人間との関わりで、脳は共感しようとしている…?
  • 子どもにもミラーニューロンはある
  • 周りの人の言動を見て、子どもは育っていく
  • 良い環境に身を置くと良い効果がある

人との関わりが、子どもの心を育てていく…
というのは何とな~く世間一般も分かっているような感じですが、
それが科学的に、もっとはっきり証明される未来がくるかもしれませんね。

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