目指せ教諭の一番星!私の熱いブログ活動!日本国内と海外での教員経験を活かし、子育て&インターで先生やってます。ラクして子どもとハッピーになろう!

自閉症のある子と友だちになるには 当事者だからわかるつきあい方イラストブック

2018/08/02
 
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保育士こそ本を読め!

ネットでよく「保育士は専門性があるのに給与が低くて…」と嘆くのを目にします。うーん…その専門性って何でしょうか。今まで色んな保育士・幼稚園教諭に出会いましたが、理論に基づいた専門的知識を持って職務にあたっている先生ばかりではありません。

保育所保育指針や幼稚園教育要領の重要性を理解して、学生時代に勉強していましたか?様々な研究家や学者達が、長年の努力を積み重ねて発見したもの、ハーロウの「代理母」「愛着」や、エインズワースの「ストレンジ・シチュエーション法」や、ボウルビィの「愛着理論」などなどをないがしろにしていませんか?

「理論なんか無くたって、子どもが好きという気持ちがあればできる!」って思っていませんか?

「昔ながらの教育が求められている!」と思い込んでいませんか?

時代によって、子ども観・教育観・人生観は大きく変わります。2020年には小学校でプログラミング教育が導入されるのが現代です。「赤ちゃんの抱き癖が~」なんて言ってると化石になってしまいます。

先生という人種は、ものを教える立場の人だと思われがちですが、「先生こそ学びつづけなければ」なりません!

この国では、一斉授業による普通教育が長年行われてきているため、平均的な子どもに対する接し方は分かっても、障害・宗教・国・性のマイノリティ・食文化など、自分の思っている普通に当てはまらない子どもを抑圧してしまいがちです。

本をあまり読まないタイプが保育士養成校に多かった気もします。本は難しいことが書いてあるもの、と思いがちですが、教育・保育に関連する書籍ならば、ぐっと読みやすくなります。何より、知らない情報を仕入れることができて、新しい発見ができます。

きっと、「先生としてレベルアップできそう!」と自信になりますよ。

そこでおすすめの本をご紹介します。

「自閉症のある子と友だちになるには」

「自閉症のある子と友だちになるには」 ダニエル・ステファンスキー著 石井哲夫監修 上田勢子訳

表紙には「当事者だからわかる つきあい方イラストブック」と書いてあり、非常---に読みやすいです。図書館の「ティーン向け書籍」のコーナーに置いてありました。絵本のような感じで、絵が多く文字が少ないのでハードルが低く、さくさく読めます。ページ数は50ページ。お昼ごはんのおにぎりを食べながらでも手軽に読めます!

この本のもくじは、こうなっています。

もくじ

ぼくのことと、この本のこと…5

ぼくにも声をかけて…8

ぼくに話しかけて…10

ぼくの「聞き方」…12

ぼくに「見えないもの」…14

ぼくが、はまりこんでしまったら…18

いっしょに遊ぼうよ…20

ちがっていてもだいじょうぶ…24

いい友だちになって…34

手をさしだして…40

ダニエルについて…46

どうでしょう?読みやすそうだなって思いませんか?自閉症の子たちの考え方や、望んでいることなど、各テーマに沿って絵とともに短い文章で書かれています。

もくじの最初の「ぼくのことと、この本のこと」と、最後の「ダニエルについて」を読めば、この作者がどんな人なのか分かります。それでは、作者ダニエルさんのご紹介。

やあ、ぼくはダニエル・ステファンスキー、14歳。自閉症があるんだ。自閉症ってなんだか知ってる?それはね、脳がどんなふうに働くかに作用する障害なんだ。(ちゃんと脳は働いているんだよ!)ぼくのお父さんは電気技師だから、配線や回路のことにくわしいんだ。お父さんが、自閉症のあるぼくの脳は、ほかの子たちの脳とは配線がちがうんだって教えてくれたんだよ。

ぼくの目標は、自閉症のある人やその障害について、もっともっとみんなにわかってもらうことなんだ。

ぼくに自閉症があるって知ったのは9歳のときだった。自閉症は英語で言うと「オーティスティック」。だから、はじめは「アーティスティック(芸術的)」だって言われたのかと思ったんだ。実際、ぼくはけっこう芸術的だからね!

「自閉症」と言われるのいやがる人もいるけど、ここでは「自閉症」と書くのがいちばんわかりやすいし、ぼくはぜんぜん平気だよ。だって、ぼくには自閉症があるけど、それだけじゃないもの。ぼくにはこんないいところがあるんだ。

ダニエル・ステファンスキーは14歳の中学生です。文章を書くことや絵を描くことが大好きで、自分のことを「オーティスティック(自閉症)でアーティスティック(芸術的)」だと自負しています。

分かりやすい本に納得です。著者自身が自閉症で、中学生なりの表現で他人に伝えようと思って書いた本なのです。専門家の難しい言葉の羅列は一切ありません。自閉症のことを理解したい、本が苦手だけど保育士として学びたい、親として知りたい…そう思ったら、是非お読みください。

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自閉症のある人が望んでいることとは

自閉症には色々なタイプの子どもがいると思いますが、確かにダニエルさんはアーティスティックで表現力があり、人に伝えることが得意な人なんだろうな、という印象を受けました。こういう方が広めてくれると、自閉症ではない人も理解しやすいですよね。「こうしてほしいと思っている」ということを具体的に書いています。

それから自閉症のある子の多くは、相手の目を見るのが苦手なんだ。だから、ぼくがきみの顔を見ずに話していたとしても、相手にしていないわけじゃないんだよ。なぜかはわからないけど、下を見ているほうが楽なんだ。だから、イライラして、大声を出したり、どなったりしないでほしいんだ。

専門家のように、無理やり理由をこじつけて明確にしようというのがありません。この「なぜかはわからないけど」という部分に、ハッとさせられました。分からないし、本人達も苦しんでいるかもしれないし、決して努力が足りない、バカにしているという訳でもないんです。

そして、病気のように「治さなきゃ!」と思い込み、矯正させる必要もありません。叱らないでください。

きみは、「室内に合った声」で話すようにと注意されたことはないかな?自閉症のある子は、ときどきそう言ってもらわないとならないんだ。ぼくたちは、場ちがいな大声で話したり、逆に感情のない単調な声でダラダラ話しつづけたりすることがある。そんなときは、こう言ってほしいんだ。

「おもしろい話だね。でも、もっと小さい声で話してくれる?」「それはとてもいいわね。でも次は、ほかの話をしてもいいかしら?」

この書き方はとても素晴らしいですよね。当事者はこう考えている、だから、こんな風に働きかけてほしい、とすごく簡潔に具体的に私達に教えてくれているのです。

これを知っているのと知らないのとでは、保育士・教諭の働き方が大きく変わります。

初めて知った…スクールバディ活動!

ダニエルさんは、自閉症でも、友だちはいるし、好きな遊びもあるし、からかわれて嫌な気持ちにもなるし、自分も人間なので色々と感じている、と語っています。学校では、自閉症であることで無視されたりバカにされたりもしていると。

恐らく、他の自閉症の子たちも学校でひとりぼっちで寂しい思いを抱えているはずだから、是非話しかけて輪に入れてあげてほしい、と語っています。

スクールバディ活動って、知っていますか?

きみのクラスに自閉症のある子がいたら、その子の「スクールバディ(学校での仲間)」になろう。きみの学校にスクールバディ活動がなければ、先生やカウンセラーや校長先生に助けてもらって、初めてみよう。

スクールバディ活動では、いろいろな障害について学んだり、学校で特別な支援の必要な子どもといっしょにすごしたりするんだよ。いっしょに勉強や給食やクラブ活動をしたり、遊んだりするんだ。自閉症やほかの障害のある子が、人とのつきあい方をおぼえて、みんなに受け入れられたと感じられるように手伝うんだよ。

私の説明はもはや不要…。ダニエルさんのスクールバディ活動のプレゼン、素晴らしいじゃないですか。そして、日本のそこら中にある公立学校では恐らくまだないですよね。恥ずかしながら私もこの本を読んで初めて知りました。

大人がいくら口先だけで「差別はダメ」「いじめはダメ」と言ったって、効果はありません。大人だって差別しているんですから。偏見や色眼鏡で見ることが大人よりも少ない子どものうちから、こういう相互作用のある活動をしなければいけないですね。まだまだ日本は遅れていますね…。

自閉症や他の障害があろうがなかろうが、人間であることに変わりはない、友だちになれる、ということは、こういった実体験を持って知るのが一番良い教育だと思います。

まとめ

引用ばかりの記事になってしまいました。しかし、私のあーだこーだ言う説明よりも、彼自身の言葉が一番惹き付けるパワーがあるので、紹介したかったのです。

心に訴えてきた言葉です。

ぼくをかわいそうだと思わないで。ぼくには自閉症があるけれど、そんなぼくでいいと思っているんだ。

ぼくみたいな自閉症のある子と友だちになるのはかんたんさ。ぼくのことや、ぼくの好きなことについて聞いてほしい。ぼくのことを笑うんじゃなくて、ぼくといっしょに笑ってほしいんだ(このちがいがわかっていないように見えるかもしれないけど、ちゃんとわかっているんだよ)。

児童心理学の先生に教えていただいたことで、とても印象に残っていることがあります。
それは、「障がい児にやさしい保育は、障がいのない子にもやさしい保育である。障がいのあるなしに関わらず、みんなにやさしい保育を目指すことが望ましい」ということ。

一度口頭で言って終わり!ではなく、紙に分かりやすく書いて掲示するとか、並び方が分かるように床にマークをつけるとか、どこにおもちゃをしまうのか分かるようにイラストや写真をおもちゃ箱に貼っておくとか。
障がい児に分かりやすい保育環境を作れば、それはみんなにも分かりやすく、過ごしやすい保育室になるのです。

障がいのある・なしに関わらず、全ての子どもに楽しく優しい教育をしていきたいですね。

めろん

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