「おちんちんのえほん」は男児にも女児にもおすすめの性教育絵本
性教育って何から始めればいいんだろう?
そんな不安を感じる子持ちの親や先生に、
大きな助けとなってくれるのが性教育の絵本です!
タイトルがまんまなのですが、内容は優しくて真面目!
男の子も女の子も読んで損はない、知識が満載!
「おちんちんのえほん」ってどんな絵本??
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絵本「おちんちんのえほん」
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子どもが巻き込まれる犯罪のニュースが報じられる度、
SNSでは「子どもに正しい性教育を!」と叫ばれています。
でも、現代の大人がイメージする性教育って、妊娠とか…??
うーん…それを幼児期からやるの??
と驚く方も多いと思われます。
でも、この世には素晴らしい性教育の絵本が既にたくさん!
しかも著者は医師や保健体育教諭や人権の研究家など、
この分野のプロなのだからとても勉強になりますよ。
これを読めば、どうやって性教育をすればいいのか掴めることでしょう。
大事なのは、妊娠に至る行為じゃない!
「人の体と心は、その人の大事なもの」と伝えること!
どんな内容?
きみは おとこのこかな、おんなのこかな。
おとこのこなら、なんで わかるの。
おんなのことは、どこが ちがうの。
きみは どんなふうに うまれてきたの。
しりたいと おもったら、この ほんを ひらいてごらん。
引用元 絵本「おちんちんのえほん」
この絵本は、ストーリーのあるものではなく、
優しい口調の説明文で進んでいく内容になっています。
- 男の子と女の子の違い・プライベートゾーンについて
- 怖い目に遭わないために・遭いそうになった時は
- 妊娠・出産・命の誕生
優しくてほんわかした画風のイラストですが、
体の違いや妊娠については、
誤魔化すことなくしっかり書かれています。
大人はちょっとびっくりするかもしれませんが、
偏見のない子どもは意外とすんなり受け入れられるようです。
タイトルがこんなんなので、男の子向けの絵本かな?と思いがちですが、
どんな性別でも読んでおくべき、必須知識満載です。
男の子と女の子の違い・プライベートゾーンについて
プールに はいる ときだって、
みずぎを きて、かくしているでしょう。
そこは、じぶんしか みちゃ いけない ところ、
ひみつの ばしょなんだ。
そこを「プライベート・ゾーン」って いうんだよ。
まず初めは、体の違いに気づくところから!
- 男の子と女の子の違いで、
性格・服装・好きな色はあまり関係ない - 男の子にはおちんちんがある
- 男女どちらも、トイレはドアを閉めて
- おしっこやうんちを出すところは
人に見せてはいけない自分だけの「プライベートゾーン」
お風呂に入ったら自分でプライベートゾーンを洗おうね、とか、
パンツが汚れたら他の洗濯物と一緒にしないで、簡単に洗おうね、とか、
身近な生活の例を丁寧に教えてくれています。
お風呂での性教育は、今すぐにお子様とできますね!
こういうものって一朝一夕じゃ身に付かないので、
「大事なところだから自分で洗ってみようね」と日々伝えていきましょう。
怖い目に遭わないために・遭いそうになった時は
じぶんの ことは、しっかりと じぶんで まもろうね。
親や先生が、特に気をつけて教えたいところはココ!
子どもが自分で自分を守るための知識について。
- プライベートゾーンを見たり触ったり、見せてきたり、
連れていったり、悪いことをしてきたりする人は、いる! - 外では必ず、友だちや知っている大人と一緒にいること
- 嫌、怖い、危ないと思った時は
大きな声で「たすけて」と叫んで呼ぶこと
特別新しいことを教えている訳ではありませんよね。
しかし、絵本の前半の部分を読んでおき、
それを基礎に理解しておくのが必要なんです。
水着で隠れているばしょは自分だけのプライベートゾーンで、
普段から他人に見せたり触らせたりしないことを、
当たり前として教えていなければいけません。
また、子どもは、大人の指示や命令に逆らえないこともあります。
普段から、子どもが「嫌」と感じた時に嫌と意思表示できる、
正直にそれができる環境・間柄であることも大事ですね。
妊娠・出産・命の誕生
きみは、おぼえていないでしょう。
きみも、きみの ともだちも、だれもが
こんなふうに うまれてきたんだ。
たいせつな「いのち」として、みんな、ね。
どう教えていこうかちょっと躊躇してしまいがちなところ、
妊娠と出産についても書かれています!
- 大人の男女の体で大きく違うのは生殖器
- せいしとらんしは「いのちのもと」
- 赤ちゃんは母親のお腹の子宮で育ち、
母親の脚の間には、赤ちゃんが通って出てくる「道」がある - 赤ちゃんが生まれる過程には、
色んな人達の頑張りや喜びがある - 老若男女問わず、みんな大切ないのち
妊娠に至る行為についての説明はありませんが、
男女が幸せそうにハグしあっているイラストは描かれています。
幼児期には、その説明で十分ですよね。
その光景をいやらしいものとして描いてはいません。
命を育む幸せな光景であるということを、
偏見のない時期に教えるかどうか、に掛かっている気がします。
だから、性教育を始めるのに思春期ではちょっと遅い。
正直に受け入れられる幼児期に、段階に合わせた内容で、
少しずつやっていくのが良いんですね。
この絵本のハイライトで重要ポイントは、
「色んな人の努力や喜びがあって、赤ちゃんは生まれてきているよ」
というのを教えることなんですね。
性教育の一番の目的も、それです。
自分と他人を尊重するために学ぶのであって、
正しく妊娠行為を知るためだけの教育ではないんです。
著者はどんな人?
著者は、山本直英さん。
「社会に貢献する自立した女性の育成」を掲げる吉祥女子中学・高等学校で、
教諭を経て副校長を務められた方です。
政治経済学部卒なので、社会科教諭だったのでしょう。
「人権と性の自己決定」についての超専門家です。
“人間と性”教育所長や、雑誌「性と生の教育」の編集長もされていました。
子どもに向けた絵本だけでなく、性教育論まで、
多数の性教育の著書があります!
まとめ
タイトルでちょっとびっくりしちゃうかも?
でも「おちんちんのえほん」は、真面目で優しい性教育絵本!
- 男の子と女の子の違い・プライベートゾーンについて
- 怖い目に遭わないために・遭いそうになった時は
- 妊娠・出産・命の誕生
- 色々な人の労力と喜びがあって、命が生まれている!
自分のことや他人のこと、心も体も大事にしようね、
と幼児期から伝えていきましょうね。