「大切なからだ・こころ」もっと自分を好きになるドキドキワクワク性教育絵本

「子どもが将来、変な犯罪に遭わないためにはどうしたら…?」
「自分で自分の体を心を守るためには何をすれば?」
「加害者にならない、優しい子に育ってもらうにはどうすればいい?」
「性教育って、家庭では何ができるんだろう?」
と不安に感じていませんか?
女児をもつ家族も、男児をもつ家族も、先生達も、みんな必読!
分かりやすい性教育の絵本「大切なからだ・こころ」で、正しい知識をつけましょう!
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「大切なからだ・こころ」もっと自分を好きになるドキドキワクワク性教育
大人に近づくとからだはどんなふうに変わるの?
こころも変わっていくの?
疑問に思ったり、不安になったりしながら、みんな自分のからだやこころと向き合っていくのです。
この本は思春期が始まる前の子どもたちに伝えたいメッセージです。
引用元 絵本「大切なからだ・こころ」
誰もが戸惑う思春期に、「安心していいよ」と寄り添ってくれる絵本。
それが、「大切なからだ・こころ」です。
思春期はみんな通ってきたはずなのに、うまく子どもと接することができない親もたくさんいます。
そんな不安定な時期の子どもと親に寄り添い、支えてくれるのが性教育絵本なのです。
大切にしたいからだ、いのち、こころ―
そういう気持ちを子どものこころにはぐくむには、自分自身が大切にされているという実感を持てるように育てることが重要です。
「大切にされる」と「愛される」には同じような意味があると思いますが、そういう実感を持つことで子どもは自分自身だけでなくひとを大切にする力や感性を身につけていきます。
著者は、長年保健体育の教諭をされた方。
正しい知識で、身を守り、また他人を尊重するために、是非お手に取ってみてはいかがですか?
「ワクワクドキドキ性教育シリーズ」は4部作。
この「たいせつなからだ・こころ」は、その中で最も易しく、入門編・基礎編といった感じです。
お子様に4冊読むのであれば、導入として一番最初に読むのがおすすめです。
どんな内容?
この絵本にはこのような内容のことが書かれています。
- 体の成長と変化、男女の違い
- 体の器官とプライベートゾーン
- 自分と相手の心身を大切に
- 男らしさ女らしさにとらわれないで
体の成長と変化、男女の違い
からだの変化は、早い方がいいなんてことはゼンゼンないんだ。
成長のスピードはひとそれぞれだからね。
絵本の一番最初に描いてあるのは、赤ちゃん→幼児→児童→思春期→大人の見た目の変化のイラスト。
そして、これらの内容が丁寧に解説されています。
- 小さい頃は男女差はそんなにない
- 小学校高学年くらいから、体が大人に近づいていくが、それは次世代に命をつなぐための準備である
- 体の変化の程度や時期は、人によって違う
- 男性はがっしりと、女性はふっくらとしてくる
- 体の中は色々な働きの臓器があるが、男女で大きく違うのは「せいしょくき」である
性教育が遅れていると言われる日本。
「性教育」と聞くとついつい「妊娠にいたる行為」を子どもに教えるのだと勘違いされる方が多いようです。
しかし、実際は違います。
まずこの絵本のように基礎から、段階を経て教えていくことが必要です。
それも当然。
まず「人体への理解」がなければ、話にならないじゃないですか!
この絵本で、このように人体の基礎から伝えていきましょう。
- 体の中には、こういう臓器があり、こういう働きをしている
- 子どもから大人になる時にこうやって体は変わる
- 男女の大きな違いは「せいしょくき」
- 思春期になったら「命のもと」せいしとらんしを作れるようになる
幼児期にわざわざ「行為」なんか教える必要はないのですよ。
自分の体がどうなっているかという科学的知識!
そして他人の体も大事に労わろうとする倫理観!
つまり人権教育ができてから、そこで初めて性教育ができる基礎が整ったと言えますね。
もう一つ重要なのが、「人それぞれ違う」ということ。
絵本「ワクワクドキドキ性教育シリーズ」では、何度もこれが強調されています。
日本の学校教育では、同年齢で一斉に授業を受けるのが基本で、いつも同じ年齢の子と学力や体力が比べられてしまいます。
「だいたい〇歳の平均値はこれくらい」と、大人はすぐに他人と比べて子どもを焦らせてしまいがちですが、本来ヒトはみんな違うのです。
学力も、体力も、食事量も、得意不得意も。
外見や体の大きさ、発達の早い遅いも、絶対に他人と比べてとやかく言ってはいけないのだ、という意識を大人達は持ってほしいものですね。
体の器官とプライベートゾーン
絵本の序章で人体の基本を学んだら、次は「プライベートゾーン」について学びましょう。
- 体は胴・足・手・頭から成り、他にも色んな部分に名前がついている
- 自分の体のことを知り、清潔にして守るのはとても大切なことである
- 水着や下着で覆う部分、口・胸・せいき・おしりは自分だけが見たり触ったりしていい大切なばしょ
- 他の人がプライベートゾーンを見ようとしたり触ろうとしたりしたら拒否すること
- 相手が大人でも、知っている人であっても、断ること
- 女の子だけじゃなく、男の子も嫌なことをされそうになったら断ること
- 嫌なことをされそうになったら、すぐ叫ぶ・逃げる・安心できる人に話すこと
- 出かける時には「誰とどこで何をして何時に帰る」を家族に伝えてから!
- 人通りの少ない場所・危なそうな場所は普段から確認してブザーを持つのも良い
- 他人のプライベートなことは絶対にからかってはいけない!
子どもとの防犯意識が高まってきた近年、SNSでもよく言われるようになったのが「プライベートゾーン」についての教育。
2~3歳の幼児からでも、できますよ!
体の各器官についてお話しながら、プライベートゾーンのことも教えてあげましょう。
お風呂に入った時がチャンス!
- 「ここはこういう名前だよ」
- 「自分だけのばしょだから、自分で洗ってみようか」
- 「いつもきれいにしておくところだから、ママ/パパも仕上げに洗うの手伝うけど、それは家族だから特別」
- 「ふざけて、お友だちとか他の人に見せるのもやめようね」
と話しかけながら、一緒に洗ってみてくださいね。
ゆっくり丁寧に話しかけながら、繰り返し伝えていくことが大切です。
「自分の子が被害者になったら…」と心配する保護者は多く、身を守るための性教育になりがちです。
しかし、「自分の子が加害者になる可能性」ももっと考えなければなりません。
- 友だちや他人にもプライベートなところがある
- ふざけていじわるをしてはいけない
- 無理やり見せろと言ってはいけない
- ジロジロ見たり笑ったりするのもいけない
- 体重や身長など、嫌がることを無理やり聞き出してはいけないし自分も言わなくていい
まずは小さいころから毎日「あなたの体と心は大切だよ」と伝えてあげてください。
それが理解できたら、他人を思いやる土台になります。
自分と相手の心身を大切に
この絵本を読んでいるうちに、性教育に必要なのは「下半身の知識だけ!」ではないことが分かってくることでしょう。
人体の基礎知識と、「心についての理解」も必要です!
- 目では見えないけれど、体だけでなく心も成長し変わっていく
- 沢山の人との関わりや色々な経験で、心は成長していく
- 人間には色々な感情、悲しい・嬉しい・悔しい・緊張などがある
- ポジティブな感情もネガティブな感情も、どちらも大事なもの
- 人によって感じ方は違う
- 心と体は繋がっていて、嫌な気持ちになると体が不調になることもある
- 他人は気持ちを分かってくれて当然ではない、言葉で伝えることが必要
- 相手の気持ちも、勿論自分の気持ちもとても大切に!
現代社会でも、目に見えない「うつ」や「障がい」への風当たりは強いようで、当事者たちの悲しみの声をよく聞きますよね。
「うつなのに元気そうだし仮病じゃないのか」
「障がいを言い訳にしていないか」
「心が弱いから病気になるんだ」などなど。
しかしこの絵本にあるように、心と体は密接に関係しあっているのです。
ただでさえ、同じ年齢というだけで数十名の子と比べられながら毎日集団生活をしている子ども達。
自己肯定感は低くなるし、疲れて当然ではないかと、人権ファシリテーターの絵本作家さんもおっしゃっています。
自分と他人の「つらい・つかれた」という心に寛容になりなさいー
そう伝えることが、今一番この国に必要な教育なのではないでしょうか。
男らしさ女らしさにとらわれないで
ひとりひとり好きなことや興味があることはちがっています。
男の子だから、女の子だからと自分で決めつけたり、ひとにおしつけられたりせずに、いろいろなことにちょう戦してみましょう。
性教育と人権教育をするとなると、これも避けて通れません。
それは「ジェンダー」の教育です。
大人は、無意識に小さい子ども達にも男女差別をしているのです。
男児だから服は青?
女児だから折り紙はみんな赤?
男の子だからスカートめくりをするのは仕方ない?
女の子だから口が達者で陰湿?
そんな風に、勝手に決めつけて、好きなものや性格を否定する大人、悪いことを無かったことにする大人はたーーーくさんいます!!
保育士の資格を持っている人ですら、そういう認識の人がいるのです。
でも、たくさんの子ども達がそれで傷つき、自分の思いを我慢して、納得できないまま大人になることも。
大事なのは、性別ではありません。
その子は何が好きで得意なのか、一人ひとりを見てあげましょう。
親や家族や先生が、子ども達に男女差別をしてはいけないのです。
子ども達に言う前に、まず大人達がお手本となりましょう。
そして、子ども達にも「男らしさ女らしさを他人に強要してはいけないよ」と教えていきましょうね。
それから、男児の性被害の矮小化にも注意が必要です!
性被害に遭いやすいのは女児や女性だとよく言われていますが、男児や男性でも被害に遭います。
「男の子も、嫌なことをされそうになったら断っていいんだよ」
「男の子も、水着で胸は隠れていないけれど、プライベートゾーンだよ」
という風に、この絵本ではさり気なく丁寧に、男児へメッセージを向けてくれています。
性教育は幼児期から!
絵本で性教育を分かりやすく教えてくれているのが「ワクワクドキドキ性教育」シリーズ。
→「女の子が大人になるとき」ってどんな絵本?
→「男の子が大人になるとき」ってどんな絵本?
→「赤ちゃんはどこからくるの?」ってどんな絵本?
子どもが傷つけられたり、被害に遭ったりすることに不安を感じる保護者は多いもの。
でも、逆は?
危害を加えないとも限らないですよね。
そんな子ども達に必要なのも、人権教育のひとつ、「性教育」。
- 自分の体と心はリンクしていて、とても大事なもの
- それと同時に、他人の体と心もとても大事なもの
- 許可なく勝手に、体に触ったり、からかったりしてはならない
これは人権教育の基本ポイントでもあります。
子どもの頃から知っておくことで、危険から回避したり、他人に性的なイジリをしないようになったりできるようになるでしょう。
思春期や反抗期になってからだと、親子で性について語り合うのは恥ずかしかったり、子どもも反発心があって素直に聞くことができません。
そして、小さい頃から子どもが性被害に遭う可能性も低くないため、性教育をするのは3歳からが望ましいと言われています。
この絵本なら、小学生くらいのお子さんでも理解しやすい文章になっています。
もう思春期始まってしまったし遅いかも…?なんて思う必要はありません。
気付いた時に行動すれば、それが最善なのですから。
反抗期で話しづらいと思ったら、この絵本をリビングなどにそっと置いておくのもいいかもしれませんね。
周りにも相談しづらい内容だけに、気になって絵本をこっそり読んでくれるのではないでしょうか。
著者はどんな人?
画像引用元 川村学園女子大学 「社会生活入門」―村瀬幸浩先生をお迎えして―
私たちはこれまで当たり前のようにすべての人間を男と女に明確に分けて考えてきました。
しかし近年人間の研究が進み、人権という考え方が深まる中でからだとこころの性分化(性別に分かれること)について新たなことがわかってきました。
からだの性別とこころの性別が必ずしも一致しないことがあるのです。
そのことによる不安や悩みを性別違和感といいますが、実は小学生のころからこうした違和感を自覚する子どもがいるのです、
このことを周りの大人たちはぜひ知っておいてほしいのです。そして子どもを男・女のどちらかに無理にはめ込もうとせず、子どもの不安や悩みをシッカリ受け止め、場合によっては専門の医師に相談するなどの対応をしてほしいのです。(略)
こうした事実に配慮し、わが子も含めたような人間存在という見方、考え方に目を開いていただくよう希望します。
この絵本の著者は村瀬幸浩さん。
高校で保健体育の教諭として25年間働かれたのち、現在は一橋大学と津田塾大学で講師をされています。
また、日本思春期学会名誉会員で、全国で性に関する講演もされています。
ジェンダーフリー、性の自己決定権、女性学、男性学の専門家です。
思春期の子ども達の成長と健康と安全のために日々従事されているのが、他の著書からも分かりますよ。
まとめ
関連記事 絵本で始めよう性教育!身を守るためには幼児期から!
伝えるのが難しい性のこと。
しかし、専門家が書いた絵本なら、正しい知識が分かりやすく書かれています!
「たいせつなからだ・こころ」は、性教育の一番最初の導入に最もおすすめです!
- 体と心はつながっていて、どちらも大事にすること!
- 自分の気持ちを大切にして、我慢せず言葉で伝えること
- 自分と同じように、他人の心身もとても大切なもの
- 性別にこだわらず、好きなことを自由に!
絵本を読んでみると、「ああ、性教育ってこういうことから始めればいいんだ!」というのがつかめてきますよ。
「妊娠に至る行為」を無理やり子どもに教える訳じゃないのです。
幼児に性教育をするなら、まず!
- 人体の基礎知識
- プライベートゾーンを知ること
- 自分の心と体を大事にすること
- 他人も尊重すること
まずはこの絵本を読んでみませんか?