しまじろうが嫌い?ベネッセのジェンダー観は昔のままなのか?

前からもやもやと湧いてきた、しまじろうへの違和感…。
うーん、私だけか?気にしすぎなんだろうか?
いやいや、そんなことなかった!
あなたも、しまじろうに違和感を抱いていませんか?
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この動画で思うこと
子ども向けチャンネルを沢山観て、踊ったり歌ったり、遊びに触発されたりしている我が子。
YouTube、お世話になっています。
ふと、しまじろうの「わお!」という歌を見てみると…
もやもやと感じるものが…。
みみりん(うさぎ)の踊り方と歩き方なんですが。
昔から「女の子ってこういう走り方だよね」という感じでこのように表現されていますけど、実際に現実の女児、こんな風にしますか?
何だろう、このジェンダーに配慮が全くない感じ…。ちょっと嫌かも…なんて思いながら、しまじろうの他の動画も見てみました。
あーあーあー!!!散りばめられていました。男とはこうだ、女とはこうだ、みたいな古い価値観。
まだある!しまじろうの気になるところ
他の動画も観ていくと、あー、なるほどベネッセはこういう風に考えているんだね、と納得。
固定観念が強すぎるんです。
具体的に挙げますと、
・男キャラの服は赤・青・緑、女キャラの服はピンクがベース
・基本的に動画に出て、子どもやしまじろうの世話をするのは人間の女性・母親・しまじろうの母
・しまじろうの母はエプロン姿(ドラム叩く時ですらエプロン着用!)
・しまじろうの母は夫に敬語
・しまじろうの父はラガーマンのようながたいの良さ、母は華奢
・ベネッセの懸賞やアンケートの、性別を答える選択肢は男女の2択のみ(色んなアンケートをしていると「男・女・それ以外」という回答欄を設けている企業も結構見ます)
・しまじろうは野菜が嫌い(大抵の子どもは人参や野菜全般が嫌いだという偏見。現実はそうでもない)
・おままごとセットの蛇口を動かすと「お水が勿体ないよ~」という音声が流れる(子どもには単なる厭味のようにしか聞こえない言い方になってしまうので、具体的な指示と理由を伝えることが必要。一方、ア○パ○マンは「お水を大切にね」という表現をする。)
・しまじろうの地上波アニメで、亀のおじいさんが、ねこの女児に情報を教える代わりにちゅーを要求する場面がある
…うーん、私は嫌です。
細かいこと気にしすぎなんじゃないの?
上記の内容を見て、「気にしすぎだよ」と思う人もきっといるでしょう。
男女平等について理解があるような表面上のアピールのために、あのねこのキャラクターがとりあえず置かれているんだろうな…という印象です。パンツスタイルで活発なねこです。
でも、やっぱり配慮が足りていないと私は思いますよ。
何故なら、ベネッセだからです。
「サザエさんだって、エプロンじゃないか」と言われても、あれは当時の庶民の生活を描いた漫画ですから、時代の資料みたいな感じで見て楽しんだらいいんじゃないですか。でも、しまじろうは過去を描いているものではなく、現代の教育業界の大手として存在する企業です。
シングルマザーもシングルファーザーも珍しくない昨今です。施設出身の子ども達だっています。子どもの頃から自分の性別に違和感を抱いている子の存在も、少しずつ認知されるようになってきた時代です。
そんな今の時代に、教育業界大手の企業が、「子育ては女」という認識でよいのでしょうか。必死に育児に奔走する男性の存在にも気付いてほしいと思いますし、たった2つの性別に子どもを分けて、色やしぐさに「女らしさ」「男さしさ」を込める必要はないのではないですか。
障がいをもった子どもや車いすの子どもだって、しまじろうチャンネルや道徳の教科書には登場してきません。大抵、ドラマのエキストラも、障がいを持った人は出てきません。本当は世の中に存在していて普通に暮らしているのに、私達はその存在に気付けていないんです。
大手だからこそ、時代を先取りするくらいでないといけないんじゃないですか?
道徳的で先進的な善い教育をしているようでいて、何だかとても表面的なことしかしていないんだなぁ…と残念な印象を抱いてしまいました。ベネッセも、道徳の教科書も。
まとめ
以前書いた記事でLGBTの本を紹介したんですが、それを読んで大分考え方も変わりましたし、気付かされたんです。
男だろうと女だろうと、好きに生きていい。
そもそも性別は2つだけと決めつけて、どちらかに当てはめようとしなくてもいいのだ、と。
妊娠をした時に、たくさんの人からお腹の子の性別について聞かれ、「男の子なら跡継ぎで喜ばれるけど、女の子じゃね…」と言われたり、「女の子なら将来楽しいけど、男の子じゃつまらないよね」と言われたり…。結局どちらの性別でも「残念だね」って言われてしまうんです。
妊娠中の不安定な人間に、それ言うのは相当失礼だしダメージ大きいのでやめてください。
他人が、子どもの性別に勝手に優劣をつけたり、2つのどちらかに当てはめて行動を制限するなんてくだらないです。
また、障がい者が普通に社会にいることにももっと目を向けて、存在を認知しなければなりません。
ベネッセや道徳教育の教科書に対して私が不満に思うのは、そういう人達が普通に存在していることに気付けていないところ、です。いくら、良い教育をしているとアピールしたところで、障がいも性別違和も存在を無視されていては、表面だけなんだなと感じてしまいます。
「ありがとうって言うんだよ。言いなさい」じゃなくて、子どもに対して親が日頃から「ありがとう」を言って示せばいいんです。多様性について理解のある子にしたいなら、色んな人と交流できるように、色んなコミュニティに参加すればいいんです。他人の意見を尊重できる子にしたいなら、親が子の意見を尊重し、「自分は尊重されているんだ」と感じさせることです。
つまらない固定観念に縛られて自由に好きなことができない…子ども達にはそうなってほしくないんです。
大事なのは、女らしさ・男らしさではない。その子がのびのび生きられるかどうかです。
めろん