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イエナプラン教育とは?日本も注目!オランダで普及の幸せな学びの場!

2020/03/29
 
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2019年、新たな教育の在り方を掲げた長野県の学校が話題になりました。

それは「イエナプラン教育」だから!

イエナプランは、子どもも親も先生もハッピーの、多様性を大事にする教育です。

  • 子どもの学ぶ意欲を尊重
  • 多様性に富んだ子ども達で過ごすクラス

これからの日本でも、多くの支持を受けて需要は高まるとされています。
あなたもイエナプラン教育を知ってみませんか?

イエナプランとは

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イエナプラン(ドイツ語表記はJena plan)は、学校教育のスタイル!

「個人の意志・個性・学ぶ意欲を尊重し、他人の違いを認めながら学び合う」教育です。

ドイツのイエナ大学の教育学教授、ペーター・ペーターゼン(Peter Petersen, 1884-1952)。
彼によって、1924年にイエナ大学の実験校で開始されました。
1926年にはスイスの「新教育フェローシップ(New Education Fellowship, NEF)」という国際会議で、この教育の実践結果が報告され、「イエナプラン」と名付けられました。

でも、ペーターゼンがイエナプラン教育を始めた頃のドイツといえば、第二次世界大戦の頃!
大戦前にイエナプランを始めたものの実験校は閉校、その後ペーターゼンは西ドイツに亡命しすぐに亡くなってしまいますが、一応ドイツ内では1950~60年代にかけてイエナプランの学校はいくつかできています。

戦争・ドイツの東西の分裂・創始者ペーターゼンの死亡により、ドイツではあまり広がらなかったのです。
勿体ない…!!!

しかし、このイエナプランに出合ってオランダに広めたのが、スース・フロイデンタール・ルッター(Suus Freudenthal Lutter, 1908-1986)。
オランダの新教育運動「養育・教育刷新研究会(de Werkgemeenschap voor Vernieuwing van Opvoeding en Onderwijs, WVO)」の、国際交流部門の秘書の人でした。
1964年に、この養育・教育刷新研究会で「イエナプランによる教育刷新」という全国総会が行われ、オランダに広く知られるきっかけになりました。

このイエナプランが今、日本で熱い!
なぜか!
それは…

子ども達一人ひとりの個性を尊重して、無理をさせない学校教育だからです。

イエナプランの特徴

イエナプランは、多様な生徒が協働して学び合う教育。
大きな特徴は、これ!

  • 異年齢児クラス・縦割りクラス
  • 4つの基本活動「会話」「遊び」「仕事(学習)」「催し」
  • リビングルーム(教室)
  • ワールドオリエンテーション
  • インクルーシブ教育
  • イエナプラン教育の20の原則

異年齢児クラス・縦割りクラス

画像引用元 日本イエナプラン教育協会

日本の保育所ではたまに見られる縦割り保育と同じです。

  • 3学年(場合によって2学年)の児童が同じクラスになる
  • 根幹グループ(ファミリーグループ)というクラスに所属する
  • その学級の担任はグループリーダーと呼ばれる
  • 毎年、年長者が次のクラスへ進級し、年少者が新たに加わる
  • 原則的にグループリーダーは交替しない

日本でも縦割りクラスを導入する学校はあります。
年少者に対して年長者が色々なことを教えてあげることで、年長者にも良い勉強・効果的なアウトプットになるのです。
成績優秀な子って、周りの友だちに勉強を教えてあげることで、より習熟度を上げているというでしょ?

また、皆が年少・年中・年長者の全ての立場を順に経験するので、色々な立場や視点でものを考えられるようになります。

「同じ年齢で並ばせて競わせる」というのは劣等感やスクールカーストを生むきっかけにもなるのです。
年齢・性別・体格・人種など、みんな違うことを理解し助け合うのを、日々の実体験をもって学ぶのですね。
道徳の授業の時間内だけでもっともらしいことを勉強するだけじゃダメ、日頃の行動が伴っていないと意味をなさないのです。

「みんな違っていて当たり前」を学校で経験することは、いじめを生まない環境を作っていきます。

4つの基本活動「会話」「遊び」「仕事(学習)」「催し」

この基本活動が、リズミカルに展開されていきます。

  1. 対話
  2. 遊び
  3. 仕事・学習(自立学習・基礎学習・共同学習・総合学習)
  4. 催しと行事

「対話」で、子ども達自身から発せられた疑問や提案をきっかけに、みんなで学ぶことが始まります。

「遊び」は、楽しく音楽に合わせて踊ったり、教育的効果のあるゲームをしたりします。

「仕事(学習)」は、決まった課題に取り組む時間。
自分ひとりでやる「個別学習」と、友だちとやる「共同学習」があります。

「催し」は、色々なイベントを行う時間。
誕生会を開いたり、学芸会等の発表会をしたり、季節や祝祭日の行事をしたりします。
楽しい嬉しい悲しい等の感情をみんなで分かち合い「共生」を学ぶ場として重要視されています。

イエナプラン教育のメインは、「子どもの疑問や発案」を起点にして、そこからグループのメンバーと共有・協力して学びを進めていくのです。
子ども自身が知りたい調べたいと思ったことを題材に掘り下げていくのなら、他人から一方的に教わるよりも意欲や態度が俄然違ってきますよね。

リビングルーム(教室)

画像引用元 日本イエナプラン教育協会

画像引用元 学校法人茂来学園 大日向小学校

学校で行われるのは、一斉に皆が黒板に向いて授業を受ける、受け身なスタイルではありません。
教室内も、以下のスペースに分かれています。

  • 輪になって話す場所
  • グループ学習の場所
  • 1人で静かに遊ぶ場所

子ども達が自分で好きに配置を変えてサークルで話し合ったりできるように、軽い机や椅子を置くという配慮がなされています。
教室は「リビングルーム」とみなされていて、活動によって配置や雰囲気が変わるのです。
このリビングルームで過ごすのが先ほど述べた「根幹グループ」。

その中でも少人数のチームに分かれてテーブルを組みますが、それはテーブルグループと呼ばれます。
普通の学校でもよく「班行動」はしますが、そんな感じでしょう。
テーブルグループも、異年齢の子どもでバランスよく構成されています。

サークル対話

教室の中でみんなで輪になり話し合う「サークル対話」をとても大事に、繰り返し行っています。
サークル対話の種類はいくつもあります。

  1. 自由に話し合う「オープンサークル」
  2. 前もって話題を準備した「準備サークル」
  3. グループリーダーが皆に連絡や伝達をするサークル
  4. 皆で何かを一緒に見て考えるサークル
  5. 観察サークル
  6. 自由作文の朗読や発表をするサークル
  7. 何かを報告するサークル

などなど、多岐にわたります。
子ども達同士で話し合うことができるように、先生は「ファシリテーター」のような支援をします。
つまり、先生が望ましいとする結論に誘導しないよう、中立的な立場で話し合いの場にいるのです。
先生のさりげない意見によって、子ども達を「大人の理想的なイイコちゃん」に作り上げていく必要はないのですから。
それはつまり、子ども達一人ひとりから湧きでる感情や意見を尊重しているということですね。

ワールドオリエンテーション

総合的な学習「ワールドオリエンテーション」の時間をとても大事にしているのもイエナプランの特徴。
理科と社会科を区別していないのです。
一年間で8~9のテーマを決め、学校全体で同じテーマに取り組みます。
要は「社会科と理科を合わせた生活科」のような感じ!

ワールドオリエンテーションのテーマ

ワールドオリエンテーションのテーマは以下のものがあります。

  1. 経験領域
  2. 時間
  3. 空間

経験領域は7つあります。

  1. 作ることと使うこと(労働と消費)
  2. 環境と地形(生き物の暮らし、地球や宇宙)
  3. 巡る1年(人々の過ごす1年間の行事や伝統)
  4. 技術(機械やシステムや資源など)
  5. コミュニケーション
  6. 共に生きる(社会や世界での共生)
  7. 私の人生

そして、「時間」で時を数学的・哲学的に考えることを学び、「空間」で社会や地図なども学びます。

「経験領域」「時間」「空間」で色んなことを網羅していることが分かりますね。
このワールドオリエンテーションの時間に、算数や国語、音楽などの文化、パソコンなど色々なことを絡めて学習することができます。

インクルーシブ教育

インクルーシブ教育(inclusive education)も、日本ではまだ馴染みがない言葉かもしれません。

「障がいがあってもなくても、合理的配慮と支援を受けながら、自分の望む場で教育を受けられる」

そんな教育スタイルのことです。

「インクルーシブ教育」は、障がい児の子にやさしい教育環境にすることで、結果、障がいのない子も過ごしやすくなるのです。
障がいのない子は、障がいのある子と生きた関わりをすることで、相手も人間であると体感し思いやりを持てるようになったり、日頃から障がい者支援に関わったりできるようになります。

ちなみに、日本で誤解を受けがちで、なおかつ失敗しがちなのが「インテグレーション(統合)教育」。
障がいのある子とない子が、ただ同じ場で教育を受けるもの。

障がいや困難をもつ子ども達は療育の教室に通うと、得意なことを伸ばしたりできて落ち着いてくる…というのもよく聞く話ではありますよね。
しかし配慮も支援も不十分なまま「統合」され、普通の学級で障がいのない子達と一緒に学校で過ごすと…?
ただ一緒、「統合」の形をとっても、障がい児を受け入れる体制が整っていないので問題が起こります。
障がいのない子達を前提として活動が進められるので、障がい児にはしんどい。
そして、先生も学級運営がしんどくなります。

だからといって、障がい児は普通学級には入れないし望む教育を受けられない、だから排除、というのは障害者権利条約に反しています。
先日、日本で国会議員に当選した某議員を連想しますね。
障がいを持つ当事者がその場にいて、何に困ったか・何を必要としているのかを、障がいのない人も身近に感じて知る。
当事者不在では支援って進歩しないのです。

授業の進め方や行事のやり方を、障がい児に理解しやすいように変える。
すると、障がいのない子も過ごしやすくなったり授業内容を理解しやすくなったりして、障がいのない子にも効果があったという話も。
「障がい児に優しい保育は、全ての子に優しい保育」なのです。

障がいのない子とある子が相互に関わり支え合って学び合う。
これってアメリカの学校にある「スクールバディ活動」と似ていますね。
スクールバディ活動って何?自閉症児が書いた絵本が分かりやすい

イエナプラン教育の20の原則

ドイツで始まったイエナプランは、オランダで発展。
「イエナプランとは絶対こうあるべきだ!」という画一的で凝り固まったものではいけない、とされています。
先生達や子ども達、時と場によって臨機応変に作っていこうと考えられているのです。
そこでオランダでは、イエナプラン教育を行うにあたって尊重すべきことの「約束事」があります。
それが、「イエナプラン教育の20の原則」です。
人間・社会・学校のあるべき姿を言葉にしてまとめられている条文といった感じでしょうか。
意訳ですが、だいたいこんな感じのことが述べられています。

  • 人は誰でも大事で尊重されるべき存在である
  • 国籍・人種・性別・思想・障がいなどで差別されず、自分で考え自分らしく生きる権利がある
  • 人のそれぞれの違いを認められ、大事にされる社会にしていくべきである
  • 自然や文化を大事に守り、未来に受け継ぐ責任がある
  • 学校は、対話・遊び・仕事(学習)・催しの4つの基本活動がリズミカルに行われるようにすること
  • 質の良い教育のために、質の良い教材や教具や環境を整えること
  • 異なる個性や年齢などの子ども達で学び合えるように、学校はグループを作ること
  • 一人でやる遊びや学習と、担任教諭から教わる学習スタイル、どちらも必要で、一番大事なのは子ども自身の学ぶ意欲である

参考 日本イエナプラン教育協会
http://www.japanjenaplan.org/jenaplan/rule/

この原則は「オランダ・イエナプラン教育協会」の全国総会で1991年に全会一致で可決されました。
今もこれは、イエナプラン教育をする学校では大事な根幹として掲げられています。
世界人権宣言や子どもの権利条約にも似ていますね。
世界人権宣言が絵本で読める!どんな内容?

まとめ

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関連記事 子どもの意志と共生を尊重!レッジョアプローチってどんな保育?

イエナプランは、子どもも親も先生もハッピーの、多様性を大事にする教育です。

  • 子どもの学ぶ意欲を尊重する学習スタイル
  • 異年齢児や障がい児の垣根無く過ごすインクルーシブ教育
  • 多岐にわたる内容を学ぶワールドオリエンテーション
  • 状況によって変化するリビングルームのような教室
  • 子どもも親も先生も尊重する教育理念「イエナプラン20の原則」

2019年度には初のイエナプラン校が長野県に開校しましたが、広島県にも開校予定。

つまり、自治体と組んで教育改革に取り組む場所。
全国から教育関係者や子育て世帯が移住してきて、活性化することが分かっています。

今後ますます、注目され支持され、需要は高まるでしょう。
学校の在り方に悩む方は、思い切って移住を検討されてみてはいかがですか?

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