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自閉症スペクトラムの原因は食〇添加物?妊娠中の影響があった?

2020/06/21
 
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学校、園、近所に、自閉症の子がいるけど、
自閉症って何でなるんだろう?
誰しも、少しは気になったことがあることでしょう。

自閉症の原因は、
まだ詳しく解明されていません。

しかし、
「要因になっているかもしれないもの」
が研究により明らかになりました。

それは、あなたもみんなも日頃から食べている…
食品●●●だった!?
これに使われるプロピオン酸が、
脳神経細胞に影響を与えることが判明。

自閉症児への対応や、
当事者の生きづらさを救うヒントになるかも!

自閉症の原因

関連記事 著者は自閉症の少年!「つきあい方」絵本が読みやすい!

自閉症の原因は、食品添加物かもしれない
──こんな研究結果がこのほど明らかになった。
米セントラル・フロリダ大学(UCF)のチームが、
1年半にわたる研究の結果を英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。

引用元 ニューズウィーク「自閉症の原因は食品添加物?米大学での調査で示唆」

これがつい最近、
2019年の夏に発表され話題になりました。

自閉症については、
何とな~く知られてきましたね。

  • 対人関係の障害
  • コミュニケーションの障害
  • パターン化した興味

この3つの特徴が見られる障がいで、
軽度な人を含め
「自閉症スペクトラム障害」
と呼ばれるようになりました。

「アスペルガー症候群」や「非定型自閉症」
の存在も認知されるようになり、かっちり分類できることは難しく、
多様なあり方を認めるのが大事になっています。

さて、自閉症の原因とは…?

自閉症の原因はまだ特定されていませんが、
多くの遺伝的な要因が複雑に関与して起こる、
生まれつきの脳の機能障害が原因と考えられています。
胎内環境や周産期のトラブルなども、
関係している可能性があります。
親の育て方が原因ではありません。

引用元 厚生労働省 eヘルスネット

厚労省でもこう書かれているように、
今までは「原因不明」とされてきたのです。

しかし上で述べたように、
2019年夏に発表されたのが…

「自閉症の原因は添加物かもしれない」
ということ!

Spike In Autism May Be Linked To Preservative In Processed Foods, Study Suggests

引用元 Forbes

ニューズウィークの日本語の見出しには「食品添加物」とありますが、
英語の記事の見出しには「加工食品の保存料」と書かれています。
食品添加物全てを指す訳ではないようですが…?

研究の発端は、自閉症児のお腹の不調だったとか。

どんな研究をしたの?

大腸や小腸に原因となる病気がないのに、
腹部が慢性的に不調になる「過敏性腸症候群」。

「自閉症の子どもには過敏性腸症候群の子が多いらしい…」

そこに着目したのが、
米セントラル・フロリダ大学(UCF)で消化器系専門の研究をしている
ナレイ・ナサー博士とその研究チーム。

自閉症の子の便と、自閉症でない子の便を調べてみると…

  • 自閉症の子の便にはプロピオン酸(propanoic acid、PPA)が非常に多い
  • 自閉症の子とそうでない子の腸内細菌が違う

ということが分かったのです。

キーワードは、プロピオン酸!

そこで、
「ヒトの神経幹細胞」を、1年半の間、
大量の「プロピオン酸」にさらす実験
をしました。

すると…

  • ニューロン(脳を構成する神経細胞)が減少した
  • 脳と体を連携させる経路もダメージを受ける
  • 「グリア細胞」が過剰に生産された
  • 脳内のバランスが崩れ、脳細胞を混乱し損傷させる

ということが分かりました。

その聞きなれない「グリア細胞」というのは、
元々はニューロンを保護したり脳を成長させたりするもの。
しかし多すぎるのも問題でグリア細胞が過剰になると、
ニューロン同士のつながりを邪魔したり、
脳に炎症が起こったりするように
なります。

この「炎症」が、自閉症児にも見られる症状なのだと。

自閉症の少年ダニエル・ステファンスキーさんは、
ご自身の著書「ぼくは脳の回路が他の人と違うんだ」と話しています。
脳の働き方が異なるというのは、
こういうメカニズムによるものなのかもしれません。

自閉症児によく見られる
「反復行動」や「他者とのコミュニケーションが難しい」というのは、
このプロピオン酸やグリア細胞の過剰な働きによるものだ、
と今回の研究で発表されたのです。

犯人「プロピオン酸」ってどんなの?

では、自閉症児の便に多く見られた、そのプロピオン酸。
多いと脳にダメージを与えるのは分かったけれど、
これはどこから来たのかとなりますよね。

プロピオン酸は元々、人間は腸内に自然に持っている物質。
でも、チーズやパンにも入っているのです。
保存性を高めカビを防止する、食品添加物として。

妊娠中に加工食品からプロピオン酸を多く摂る

お腹の赤ちゃんの脳の発達に影響が及ぶ可能性がある
と研究チームは見解を示しています。

食品添加物と自閉症児の増加

ナサー博士らは臨床的な結論を出すには、
さらなる研究が必要だとして、引き続き詳しく調べていく予定だ。
米国においてここ20年ほどで自閉症は急速に増加しており、
米疾病対策センター(CDC)によると、
2000年には子ども150人に1人の割合だったものが、
2012年には68人に1人となり、
2014年には59人に1人となっている。

引用元 ニューズウィーク

食品添加物と障がい児の関係。
保育士・幼稚園教諭の私は、何年も前に既に聞いたことがありました。
情報源は、保育士養成校で「障がい児保育」を専門に扱っていた講師の先生。
障がい児が増えてきたとされる推移のグラフと、
食品添加物の普及率を表すグラフを見せられました。
(もう手元に資料がないです、ごめんなさい…)

  • 市民の暮らし、食生活も大きく変化してきたことと、
    障がい児が増えてきたとされることは、何らかの関係性があるかもしれない。
  • 長い年月をかけて、人々の体内には摂取した添加物が蓄積されてきた。
  • その影響が、徐々に妊娠中の胎児へ出てきたとも言われている。
  • また、それだけでなく「障がい児の定義」が変わり
    昔は「ただの変わった子」扱いされてきたものが現代で障がい児と認められるようになり、
    その結果「障がい児が増えた」というのもある。

とのことでした。

食品添加物は実際に増えているのかどうか、
ということですが、こういったグラフが出ています。

引用元 PDF「食品添加物30年の変遷」 J-Stage

昭和のものになりますが…。
ここから現代にかけて急激に減少しているとは考えにくいでしょう。

食品添加物は悪者?

添加物を全て避けた食生活をするのは無理ですよね。
特に共稼ぎ世帯が増えた現代では、
妊娠しながら夫婦で全ての食事を手作りで、とはいきません。

食品添加物は悪なのでしょうか?

終戦後の1955年頃、
日本は食中毒で亡くなってしまう人が数百人もいました。

安全な食品をおなかいっぱい食べること、
それが戦後の日本人の夢でした。
そんな中で、食中毒の減少に非常に大きな役割を果たしたのが、
冷蔵庫と保存料
です。
この保存料の登場で、
食品の腐敗や変質を長期間にわたって防ぐことができるようになったのです。
保存料をはじめとする食品添加物や、保存技術の向上により、
レトルト食品や冷凍食品などのさまざまな加工食品が誕生し、
簡単に安全な食品を手に入れることができるようになりました。

食品の腐敗や食中毒などを防ぐために、
そして産地や地域に関係なく便利で豊かな食生活を享受するために、
食品添加物が大きな役割を果たしているのです。

引用元 味の素株式会社「食品添加物って何?役割は?安全性は?」

また、野菜には元々、
自然由来の化学物質や発がん性物質が含まれています。

それは、野菜の成長のためと、
野菜自身が害虫や微生物などの外敵から身を守るため。
そして、昔々からその野菜を食べてきた人間には、
それを食べて排出する代謝の能力も備わっているといいます。
「薬だって、短時間で体外に排出されてしまうから1日3回飲むんです!」とのこと。

プロピオン酸を全て排除!
添加物を全て排除!というのではなく、
適量な使用によって衛生面と安全面が保たれていることを忘れてはなりません。
何事も適量ということでしょう。

※味●素の情報をどこまで信用するかは各自の判断でお願いいたします。(ココ重要)

自閉症のこの件については、まだまだ研究が必要だとしています。
決して保護者に偏見で決めつけることはしてはなりません。
「妊娠中の過ごし方が悪かったのでは」と責めることは、絶対にしないでください。
科学の研究は、当事者を責めるためのものではなく、
生きづらさを軽減し救うためのものなのですから。

まとめ

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関連記事 優しい子が育つ秘密は「鏡みたいな」脳神経細胞?

まだまだ不明なところも多い自閉症ですが、
すごい発見であることが分かりましたね。

  • 自閉症児の便にはプロピオン酸が多く、腸内細菌も異なる
  • 胎児期に、食品添加物のプロピオン酸を多く摂ったことで
    脳に影響が及んだ可能性
    がある
  • プロピオン酸は、脳神経細胞の発達や連携を阻害したり、
    脳に炎症を起こしたりする
  • 食品添加物の多用が危険だが食中毒を防ぐ役割もある
  • 親のせいであると責めるのは厳禁!!!!

自閉症の当事者たちが暮らしやすくなるための一歩になることを願っています!

参考元 Scientific Reports “Propionic Acid Induces Gliosis and Neuro-inflammation through Modulation of PTEN/AKT Pathway in Autism Spectrum Disorder”

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