「おさいふのかみさま」がスゴイ!金融教育にピッタリの絵本!
「金融教育」
「マネーリテラシー」
という言葉が教育現場で流行りつつあるのをご存知ですか?
金融教育で押さえたい重要ポイントはこちら!
- 金融教育とは、お金との付き合い方を学ぶこと
- お金は使って初めて豊かになる
- お金は有限であることを知ること
世界を揺るがしたあの金融危機をきっかけに、
「子ども達もお金の勉強をしよう!」という流れになっています。
日本も感染症により経済が大打撃です。
もしかしたら一層、金融教育の機運が高まるかも?
今すぐ絵本で、お金について学びませんか?
金融教育に適した素敵な絵本はこちら!
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金融教育絵本「おさいふのかみさま」
関連記事 金融教育におすすめの絵本4選はこれだ!
「1えんでも 100えんでも 100まんえんでも、
おかねは とっても だいじなものなんじゃ。
いちばん ほしいものは なにか、
よ~く かんがえて
よ~く えらんで つかうのじゃ」
引用元 絵本「おさいふのかみさま」
お金との付き合い方、
お金の使い方、
経済の基本…
子ども達に教えるべきことは、たくさんあります。
でも大人も実はあんまり分かっていないのでは?
2008年のリーマンショック以降、
世界では正しい金融知識を身につけようという機運が高まり、
金融改革が行われた。
そのなかのひとつが“金融教育”だ。
米国ではNPOやNGO、英国では
政府が主導して金融教育を推進している。
引用元 Forbes JAPAN「日本の子供に金融教育が必要な理由」
一見、難しくて面倒くさく思えるような「金融教育」。
それを助けてくれるのが絵本なんです!
この「おさいふのかみさま」は金融教育にぴったり。
子ども達への金融教育を日頃から行っている団体が監修しています。
お金のプロによる絵本は、もはや教科書!
ストーリーと絵を楽しみながら、お金の勉強しませんか?
どんな絵本?
「ばけばけや。ほしいものは きまったかね~?」
「ううん。だいたい、100えんしか ないから
いちばん ほしいものは なにか
かんがえなくちゃ いけないんだ。
もっと たくさん おかねが あれば いいのに」
引用元 絵本「おさいふのかみさま」
この絵本はストーリー仕立てになっていて、
お金をどう使うかを主人公と考えることができます。
主人公はおばけの少年、ばけばけ。
ある日、初めてのお小遣い100円とお財布をもらいます。
大喜びで商店街に買い物に出かけると、
お財布の中から「おさいふのかみさま」を名乗るおじいさんが出てきます。
100円じゃ買えない高価なもの、
100円におさまるけど特に欲しくないもの、
家に既にあるものに似ているもの、
ちょっと無駄に思えるような雑貨…
色んな商品を見て迷うたび、おさいふのかみさまから
「それ、ほんとうにほしいかね~?」と聞かれます。
おさいふのかみさまからいちいち「欲しいかね」と聞かれ、
何が欲しいか分からなくなってしまったばけばけ。
でも、これは間違いじゃないんですよね。
お金を持っているからといって、
無理に使わなきゃいけない訳でもない。
とっておいて後で使ってもいいんですから。
「こんなに たくさん おかねが あったら
いちばん ほしいものを かんがえなくて いいや。
だって、 うちわも ふうせんも アイスも
かっこいい マントも かえるし……」
お金はたくさんあればそれで解決するのでしょうか?
有り余る富があれば、よく考えなくても散財できますが、
お金の使い方ってそれでいいんでしょうか?
このセリフは、子どもが考えるきっかけになりますね。
何度も自問自答し考えた結果、ばけばけは…??
幸せでほんわかした結末になっていますよ!
その時のばけばけが、自分なりに考え、
「一番幸せで価値があると感じたこと」に100円を使うのです。
買ったのは形のある「物」だけど、
それを使ってどんな時間を過ごすかが大事なんですね。
4歳から始める 親子で学ぼう お金のこと
「お金とは、使って初めて豊かになる」もの。
貯めているだけでは、人生は豊かになれません。
実は、貯める以上に、じょうずに使うほうが難しいと思います。
幸せな人生のために、じょうずな使い方を考えてみましょう。
「おさいふのかみさま」の巻末には、
絵本を活用するためのヒントが7ページにわたって書かれています。
監修のキッズ・マネー・ステーションの代表の方は、
10年以上前にオーストラリアの学校を見学し、
「ファイナンシャル教育」の授業があったことに驚いたといいます。
金融教育が必要な理由
どうして「金融教育」なんて言葉が言われ始めたのでしょう?
学校で教えてくれないお金について親子で学び、
「ファイナンシャルリテラシー」を高めるべき理由とは?
キッズ・マネー・ステーション代表八木さんはこう説いています。
- 社会の変化
税金・社会保険料の負担の増加
長時間労働・低賃金の問題の増加
老後の生活の自助努力と「自己責任論」の増加 - 見えないお金の普及
電子マネーやカード決済によりお金の流れが見えづらくなっている - 将来生き抜くためのスキルとして
グローバル時代の三種の神器「英語・IT・会計」を身につけるため
特に、社会の変化は大きいですよね。
今の子どもたちは、真面目に働けば老後は安泰の世代でしょうか?
老後の必要資金2000万円という報道が炎上しましたよね。
「緊縮財政」とか「低金利」だとか日々耳にしますよね。
貯金をしていれば安心なのでしょうか?
年金も払い損世代と言われ、自分だけで完璧に備えられますか?
ただ働き、そのまま貯金をして…というだけでは生き残れません。
子どもだけでなく、現代の働き手世代みんなが、お金を学ばないと危険です。
「お金の話は卑しい」という価値観を捨てなければいけません。
日常で子どもとできる、お金の勉強とは?
お金の教育と言えば…思いつくのは「お小遣い」!
子どもがお金をどう消費するのかを練習するのにもってこいです。
でも、お小遣いを始める前にも、できることはあるのだと八木さんは言います。
- 働くということは、
「ありがとう(感謝の気持ち)」をもらうことだと知る - 大きくなったら何の仕事で感謝されたいか考えてみる
- おもちゃを大切にして、片づけの習慣も身につける
- 「今日買えるお菓子はひとつ」と決めて
丁寧に買い物をする練習をしていく - おつかいやお買い物体験をする
その際は大人が口を出さず、失敗も温かく見守る - 募金や他人へのプレゼントなど、
「人のためにお金を使う」ことを学ぶ - お年玉やプレゼントのお礼の手紙を書く
- 世界中の子どもたちの境遇を知る
- お店で子どもから「買って」とねだられたら、
まず欲しいという気持ちを受け止めて、
買えない場合は理由をきちんと話す - お金は有限であること、優先順位をつけることを話す
幼稚園・保育所で大人気の行事に「お店屋さんごっこ」があります。
11月の勤労感謝の日に絡めて、催す園もありますね。
お店屋さんごっこって、消費と労働が体験できるスゴイ遊びなんですよ。
是非、家や児童館でも積極的に遊んでいただきたいですね。
おもちゃのお金であっても「お金は有限」ということをかみしめ、
遊びながら買い物のやりくりをする子どもの姿は、
見守っているとなかなか感慨深いものがありますよ。
また、普段の買い物の時にも、お金の教育できますよね。
お店の中で子どもが「買って!欲しい!」とねだったらどうしますか?
ただ「そんなもの要らない!買わない!」と返事するだけだと、
抑圧されて大人になってから反動がきて、お金をうまく使えないかもしれません。
しかし何でもかんでも買う訳にもいきません。
だから「お金は有限」ということを繰り返し伝えるのです。
旅行のため・習い事のため・特別なおやつのため…
色んな目標があってお金を貯めていること、我慢が必要なこと、
丁寧に子どもに伝えていく必要があると、本に書かれています。
子どもの教育と成長は、「トライとエラー」の繰り返し。
お金の教育もそうなんですね。
少額のお買い物体験をさせ、失敗と成功を経験させるのが大事なのです。
お買い物の練習方法
お金の知識を詰め込むだけでは頭でっかちになるだけ。
やはり実地で、身を持って体験しないといけません!
子どもが自分で考えて買い物をする体験で、
お金と付き合う練習を設けていきましょう。
- 最初は、親子で一緒に行きお財布は子どもが持つ
- 出発前に、予算と買う物を話し合う
買う物のメモを財布に入れる - お店に行ったら店員さんに挨拶をする
- 買う物を選ぶ
欲しいものが複数の場合は「どれが本当に必要か」考える
似ているものでも価格が違う理由などを考えてみる
子どもだけで決められない時は店員に相談するのもアリ - レジで会計の前に確認
買い忘れはないか?予算内か?など - 支払いをする
おつりの確認もする
店員にきちんとお礼を述べる - 買った物、おつり、お財布をしまう
- 帰宅後、買った物とおつりを確認する
余ったお金は貯金箱、もしくはお家の人へ返却 - 買った物について時々振り返る
大切に長く使える「良い買い物だったか」を考える
「おさいふのかみさま」を読んだらすぐにでも
子どもとお買い物体験やお店屋さんごっこをしたくなりますね。
お金の勉強も一朝一夕にはできません。
少額で、繰り返し、買い物体験をさせてみてくださいね。
著者はどんな人?
その道のプロが書く絵本って、面白いんですよ。
「おさいふのかみさま」は、金融教育のパイオニアが監修しています。
苅田澄子さん
画像引用元 EhonNavi
この絵本の著者は苅田澄子(かんだすみこ)さん。
出版社勤務、フリー編集者を経て、童話作家の教室で学び、
絵本作家になられた方です。
他の著書を見ていると、どうやらおばけがお好きなようです。
斬新な主役の絵本を多数書かれています。
にしむらあつこさん
画像引用元 子どもの本の専門店メルヘンハウス
「おさいふのかみさま」の絵を描いたのは、にしむらあつこさん。
特徴的な絵を見て、「あっ!」と気付いた方もいるのでは。
ホネホネさんシリーズを描かれた方ですね!
柔らかくて太めの曲線に、はっきりとした色合いのイラスト。
コミカルでポップで、とっても可愛い!
キッズ・マネー・ステーション
画像引用元 キッズ・マネー・ステーション
この絵本の監修をしているのが「キッズ・マネー・ステーション」という団体。
「見えないお金」が増えている現代社会の子どもたち。
物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つように
という想いで設立された金融教育のパイオニア。
現在、全国に約160名在籍する認定講師が
自治体や学校などを中心に、
お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。
春休み、夏休み開催の全国一斉イベントは多くのリピーターが参加する。
これまでに1,100件以上の講座実績を持つ。
引用元 絵本「おさいふのかみさま」
この絵本は巻末に大人向けの読みものも掲載されています。
それを主に書いているのが、このキッズ・マネー・ステーション。
大人が読んでもすごーーーく勉強になりますよ。
この団体の代表はファイナンシャルプランナーの八木陽子さん。
日本では数少ない「金融商品を販売しないFP事務所」を運営されています。
高校の家庭科の教科書にも掲載されていて、
お金の付き合い方を子ども達に伝えるために日々従事されているのが分かります。
著書や監修した本には、お金をテーマにしたものをいくつも出版しています。
まとめ
絵本「おさいふのかみさま」は素晴らしいです!
読んだらお金のことをもっと勉強したくなりますよ。
絵本で書かれている重要ポイントはこちら!
- 金融教育とはお金の付き合い方を学ぶこと
- 貯金よりも上手に消費する方が難しい
- お金は使って初めて豊かになる
- 買い物を実際に体験し、お金を学んでいくと良い
- 仕事で感謝されることで報酬が発生すると知ること
- 選択しながら「お金は有限」だと知ること
お買い物体験とお小遣いを始める前にまず、
絵本を手に取ってお子様と読んでみてくださいね。