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「女の子が大人になるとき」もっと自分を好きになるドキドキワクワク性教育絵本

2020/07/28
 
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「子どもが将来、変な犯罪に遭わないためにはどうしたら…?」
「女の子が自分で自分の体を心を守るためには何をすれば?」
「性教育って、家庭では何ができるんだろう?」
と不安に感じる、女児を持つ親だけでなく!
男児の親も、先生達も、みんな必読!

分かりやすい性教育の絵本
「女の子が大人になるとき」で、
正しい人体の知識や倫理観を学びましょう!

「女の子が大人になるとき」もっと自分を好きになるドキドキワクワク性教育

関連記事 性教育と一緒に「人権教育」の基礎も絵本で学ぼ!

変わっていくからだとこころのこと、月経のこと…
どうしたらいいんだろう?
迷い悩むこともあるけれど、
きっと思春期は自分だけのワクワク、ドキドキを見つけにいく旅なんだ。
この本は、同じように子ども時代を過ごした大人からキミへの手紙です。

引用元 絵本「女の子が大人になるとき」

女の子の思春期と性、そして自分の心身を大切にするための知識を、
絵本で分かりやすく教えてくれるのが
「女の子が大人になるとき」です。
大人だって誰しも思春期を経てきたはずなのに、
その時の戸惑いやイライラや不安を忘れて、子どもに接してしまいがち。

そんな不安定な子ども達に、優しく向き合ってくれるのがこの絵本です。

著者は産婦人科医の方なので、
正しい知識を易しく分かりやすく教えてくれていますよ。

この本では、可能な限り正しい性の知識を得ていただくために、
リアルな図を載せています。
従来避けられてきたものが、
平然と載っていることに嫌悪感を持たれる方もいらっしゃると思います。
しかし、体は恥ずかしいものでもいやらしいものでもありません。
素敵な性を生きることは素敵な人生を生きることにほかなりません。
女の子たちが自分の体に向き合い、
堂々と自分らしい人生を歩むために
この本を役立ててくれることを願っています。

あとがきで著者も語っていらっしゃいますが、私も読んだ最初は驚きました。
イラストでしっかりと、体のつくり・下半身が描かれています。
(グロテスクな絵柄ではないので安心して読めます!)
鏡を持って自分の下半身を観察してみようというページもあります。
でも、自分の体を知るって何らおかしいものではないし、
正しい知識を得て自分の身を守るって必要なことですよね。
タブー扱いしていては、自分の体の尊重の仕方が分からず、
性教育後進国のままでしょうから。

どんな内容?

この絵本で書かれている内容はこちら

  • 大人になる際の体の変化
  • 月経の基礎知識と上手な付き合い方
  • 自分の心身と個性を尊重すること

大人になる際の体の変化

女の子はつぼみ。
春になると小さなつぼみがカラフルでやわらかい花を咲かせるように、
大人の女の人へと変わっていく。
それはとても大きな変化だから、
おどろいたり、とまどったりしてしまうのは当然
のこと。

子どもの頃の体と大人になった時の体のつくりの違いを、
イラストと文章で教えてくれています。

  • 胸の中の乳腺が発達し、それは授乳の時に活躍する
  • 子宮を守るために骨盤が横に広がりおしりも大きくなる
  • 性ホルモンの働きで、体の色々な部位に毛が生えてくる
  • 男の人に比べて脂肪が多く丸みをおびる体になる
  • 痩せていれば魅力的という訳じゃないので無理なダイエットは禁物

思春期の子に、特に知ってほしいのはこれですよね。
「人と比べなくても大丈夫」ということ!

雑誌やテレビには、
プロポーションのばつぐんなきれいな女の子がいっぱい。
でもね、
女の子のからだはお人形とはちがうんだ。

 

いま、みんなに必要なことは、
だれからも好かれる人になるんじゃなく、
自分の好きなスタイルを見つけるってこと。

すごくすごく、良い言葉をかけてくださっています…!!!!
思春期の女の子の体は、
誰かに見せびらかすためのものでもないし、
痩せているか太っているかで
優劣や価値をつけていいものでもない。

メディアに出ている女性芸能人は、
ほとんどの人が痩せているという状況。
本当は標準体型なのに、
芸能人の中では太っているように見えてしまう人は、
「ぽっちゃり」「デブ」と言われてしまいます。
そういうのを日々見ている子ども達は、
「痩せているのが当たり前」
「太っているのは美しくない」
「太っている女の人は笑われて当然」
という考えに至ってもおかしくはありません。

  1. 自分の体を大切にすること
  2. よく寝てよく食べて健康でいること
  3. 笑って笑顔で過ごすこと

美しさとはそういうことだ、と絵本では述べられています。

学校の中で過ごしていると、いつも
「みんなと同じ」「みんなで一緒」「普通」「平均」を求められてしまい、
子ども達の自己肯定感や自尊心は既に傷ついている状態にある、
と他の人権絵本の著者も語っています。
性教育に限らず、色々な言動に「みんなと同じでいなさい」と求めないようにして、
「あなたはそのままでも価値のある人間」だと伝えることが必要ですね。

月経の基礎知識と上手な付き合い方

  • 月経が起こる仕組み
  • 月経の期間の過ごし方
  • 血が出てくる部分の形やつくり
  • 生理用品の使い方
  • 月経痛について

等が、イラストで解説されています。

自分の股がどうなっているのか、観察して知ってみるのもいいとのこと。
子どもの頃に、そうやって性教育を受けたことがないので、なかなか驚きですね。
行為の際には男性のものを受け入れるところであることや、
出産の際は赤ちゃんの通り道になることも、
サラッとではありますが文章で書かれています。

そして、とても重要なことが書かれていました。

形や色は人によってちがってあたりまえ。
人とくらべるところじゃないよ。

彼氏から色や形についてからかわれて、自信を無くす子もいると聞きますよね。
子どものうちから
「体の全ての部分は人と違って当たり前」
であることを伝えていくべきでしょう。

生理用品の使い方も、とても分かりやすくためになりますよ。
学校の授業で取り扱う前から、早く初潮を迎える子は、
分からないまま突然生理になってしまうし、友だちにも聞けません。
シングルファーザーの場合だって、なかなか娘とは話しづらく、
父親も当事者でないので分かりづらいもの。
小学校低学年くらいから、絵本で読んで知っておいていいかもしれませんね。
(知らない状態で突然血が出ていたら、怖いし焦りますから!)

  • 月経痛には個人差があること
  • 無理に我慢しなくていいということ
  • 月経痛の原因物質は、体が冷えると多くなること

これらをちゃんと理解していない人は、
先生や大人にもかなり多いのが事実。
だから「月経ごときで休むな」「みんな頑張ってるんだから」と、
他人を無理させてしまう人がいるのです。
月経痛にはかなり個人差があり、
薬を飲んで寝込む人や頭痛がする人までいるほど。
症状が重い人は本当につらく感じているので、
絶対に無理させてはならないことを、大人ももっと知るべきですね。

自分の心身と個性を尊重すること

画像引用元 少年写真新聞社 公式サイト

たくさんの男の子の中から、
なぜその子を好きになるのかは運命みたいなもの。
かわいい子やかっこいい子だけが
恋をするというものではないんだよね。
女の子を好きになる子もいるけれど、好きな気持ちは同じ。
おかしなことではないんだよ。

子どもに分かりやすく「人権と愛」について
伝えるセクションもあります。

  • 成長期はイライラするけど焦らなくていい
  • 色んな女の子がいていい
  • 「自分は自分」だと知り、自分自身と親友になること
  • 自分の心と体が拒否していたら、相手が誰でも断っていい
  • 自分の気持ちを尊重していい
  • 異性でも同性でも、誰を好きになって恋してもいい
  • 特別なスキンシップは信頼できる人とすること
  • 自分を守るためには正しい性の知識をつけること

これらを説いています。

女の子を持つ親なら、やはり一番気になるのが、
「悪い人から危険から身を守る方法」。
護身術のようなことは書かれていませんが、
怖くさせることなく大事なことがしっかり書かれているのです。

  • 出会いに興味を持ったり優しくされたいと思ったりした時に
    つけこむ「表面だけの優しさ」の人がいる
  • 知識と知恵をつけて、自分らしく、賢く!
  • 子ども相手に騙して自分だけ得をしようとする人間もいる
  • 自分が子どもだから大丈夫だと思って油断せず、注意すること
  • テレビや雑誌や、友だちや好きな人が
    「こうしなきゃおかしい」と言っても、自分でよく考えること
  • 相手に嫌われたくないと思っても、自分の気持ちを大事にすること
  • 自分の心と体が違和感や嫌悪感や拒否感を持ったら、
    自分を優先
    させること
  • 手をつなぐ、ハグ、プライベートゾーンの接触
    これらは、特別な触れ合いである
  • 特別な触れ合いは、安心できる人とすること
  • 体と心はつながっている
  • 寂しさを埋めるために体の特別な触れ合いをすることは、
    自分を傷つける行為である

「怖い人に遭ったら…」と
怖がらせるような性教育をするのは効果的ではありません。
嫌だ、変だと感じたら、大人であってもすぐに断り、受け入れないこと。
これを子どもの頃から知ることが、性教育の大前提です。

ここには、こんな会話の風景も。
「〇〇ちゃんのお兄ちゃんの友だちが、会いたがってるよ」
という提案に対して、興味津々で行くという子。
その隣に、「怖い、気持ち悪い。私って遅れてるかな?」
と感じて、さり気なく断る子。
学校やティーン向けの雑誌にも「彼氏彼女」のことが書かれ
気になってくる時期である上に、
誰とも交際経験がない大人をからかうメディアもあります。

だれかの無責任な声にまどわされないように
本当のことを知りたいという気持ちはとうといんだから。
キミには人生をのびのびと生きる権利がある。
「自分で選んで決める」人生はそのくり返し。

他人の性のペースや「普通はこう!」という意見に流されることなく、
自分で決めたらいいんですよね。

性教育は幼児期から!

画像引用元 少年写真新聞社 公式サイト

絵本で性教育を分かりやすく教えてくれているのが
「ワクワクドキドキ性教育」シリーズ。

子どもが傷つけられたり、被害に遭ったりすることに
不安を感じる保護者は多いもの。
でも、逆は?
危害を加えないとも限らないですよね。

そんな子ども達に必要なのも、人権教育のひとつ、「性教育」。

  • 自分の体と心はリンクしていて、とても大事なもの
  • それと同時に、他人の体と心もとても大事なもの
  • 許可なく勝手に、体に触ったり、からかったりしてはならない。

これは人権教育の基本ポイントでもあります。
子どもの頃から知っておくことで、危険から回避したり、
他人に性的なイジリをしないようになったりできるようになるでしょう。

思春期や反抗期になってからだと、
親子で性について語り合うのは恥ずかしかったり、
子どもも反発心があって素直に聞くことができません。
そして、小さい頃から子どもが性被害に遭う可能性も低くないため、
性教育をするのは3歳からが望ましいと言われています。
この絵本なら、小学生くらいのお子さんでも理解しやすい文章になっています。

もう思春期始まってしまったし遅いかも…?なんて思う必要はありません。
気付いた時に行動すれば、それが最善なのですから。
反抗期で話しづらいと思ったら、
この絵本をリビングなどにそっと置いておくのもいいかもしれませんね。
周りにも相談しづらい内容だけに、
気になって絵本を読んでくれるのではないでしょうか。

絵本「ワクワクドキドキ性教育シリーズ」をもう少し知りたい方はこちら!

著者はどんな人?

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画像引用元 Amazon.co.jp

作者は、早乙女智子さんという、医師の方。
神奈川県立汐見台病院産婦人科産科副科長、
京都大学大学院医学研究科客員研究員など、
様々な病院で産婦人科医として活躍されています。
そして、日本性科学会認定の性のセラピストの方でもあります。
専門分野は、リプロダクティブ・ヘルス・ライツ、家族計画、人口問題。
早乙女さんの他の著書を見ても、それがよく分かります。

女性が自分らしく健康に生きることを支援できるような
医療を目指しているとのことです。
思春期の心身の変化で戸惑う女の子達のため、
丁寧に絵本を作ってくださったのだろうなというのが感じられますね。
妊娠時に女の子だけに責任を問うたり
女の子達が傷つくようなことを言ってしまう、
そんな産婦人科医や助産師や保健師もまだまだいる現代。
早乙女さんの著書は
「女性が自分の意志で心身を大事にしながら性の選択をする」
ことを主張されていますので、
当事者の女の子達はきっと勇気づけられ信用できることでしょう。

性教育の絵本で有名な安藤由紀さんもおっしゃっていますが、
子どもの頃から「怖がらせない性教育で知識を与えていく」のはとても重要なことです。

リプロダクティブ・ヘルス・ライツって?

リプロダクティブ・ヘルス・ライツとは、
「性と生殖に関する健康と権利」のこと。

  • 妊娠・出産・子どもの人数のことを、
    全ての個人やカップルは自由に決めることができる
  • 子どもを持たないことも、勿論選択できる
  • 子どもをいつ産むか、どのくらいの期間で産みたいか
    というプランも自分で決められる
  • 性に関する知識を正しく高水準で得ることができる
  • 安全に性生活を送ることができる

これらを保障する権利。
1994年のカイロの国連会議で国際的承認を得て、
徐々に広まってきている考え方です。

日本の優生保護法(1948年制定)は優生思想に基づく差別的な法律で
1996年に母体保護法と名を改めたが表面的な改正にとどまり,
不妊手術や中絶の際に配偶者の同意が必要であったり,
同法で定められた以外の理由で中絶した場合には
中絶した女性のみに堕胎罪が科せられるなど,
いまだ女性の自己決定権が認められておらず,
抜本的な改正を望む声
が上がっている。

引用元 コトバンク

妊娠出産など、どうしても生命の大きなリスクを負いやすい女児や女性達。
安全な暮らしを送るためには、
男女ともに子どもの頃から年齢に合った性教育をしていくのがいいですね。

まとめ

関連記事 絵本で始めよう性教育!身を守るためには幼児期から!

とても分かりやすく、優しい気持ちで書かれた性教育の絵本
「女の子が大人になるとき」!

  • 自分の心と体はつながっていて、自分だけの大事なもの
  • 大人になることは不安だけど、自分らしさを見つけて
  • 痩せていれば美しいなんてことはない
  • 月経のことを正しく知って、体をいたわること
  • 「表面だけの優しさ」で、
    騙したり搾取したりする大人もいると知ること
  • スキンシップは安心できる人とすること
  • 嫌だと思った時は断って、自分を守って
  • 正しい性の知識をつけて、健康に安全に過ごすこと

女児を持つ親なら教えたいことが、
一通り網羅できる
とんでもなく優れた良書です!
そして、女児だけでなく、男児を持つご家族も是非ご覧ください。
異性の体の悩みや苦労を知ることも、立派な人権教育と性教育ですよ。
是非、ご家庭に一冊置いてみてくださいね。

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